[No.41]SEを目指して就活中ですが、大手企業だと札幌にニアショア拠点を置いていることが多く、「札幌にとどまる=ニアショア開発センターに勤める」必要を迫られます。ニアショアのメリットである「コストが安く済む」というのは、主に「人件費を抑えられる」ということでしょうか。だとすると日本が安価な中国に生産を任せるのと似た点があり、少しマイナスイメージです。

・公認会計士としての立場からすれば、「人件費を抑えられる」ということは間違いではないかと思います。
ただし、人件費の抑制という観点からだけでなく、企業は自己の成長のためにトータルコストを抑制しているのだとすれば、一定の人材を確保できるにもかかわらず固定資産投資が安価であることや災害などへのリスクヘッジなどの観点から、札幌が最適であるからこそ、拠点を置いているのではないでしょうか。また、中国などの外国にソフトウエア開発を任せないのは、言葉の壁もあるのでしょうが、それに加えて日本の技術を国内で開発したいという想いを大事にしているからこそではないかとも考えられます。
大事なのは、物事を複眼的に捉えて、プラスのイメージに変えることではないでしょうか。

・会社の経営陣として、過去の勤務会社で札幌にオフショア拠点を設けることを検討していました。札幌の理由は、主に、人件費抑制・賃借料抑制・自治体からの進出補助金・BCP(5大都市圏で巨大人の発生予測が一番低い)・優秀若年層多さの観点です。確かに人件費の抑制もありますが、東京都比べて15%程度であり、賃料が半分以下になったり・補助金がでることに比べれば、それほど大きな理由ではありません。しかも、現状の求人状況から考えて、優秀若年層の確保が会社の至上命題であり、安く人を取れるとの認識も変わりつつあります。確かに東京に比べれば、物価水準も違い安いのは事実ですが、スキルのある人は、市場性も高くなるので、一概に札幌オフショアにいることがマイナスにはなり得ないと言えます。